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2027年1月から週46時間へ。労働時間の短縮に向けた自主点検のポイント
連邦労働法(Ley Federal del Trabajo)が改正され、週の法定労働時間は2027年から段階的に短縮されます。最初の節目は2027年1月1日の「週46時間」です。改正の要点と、いまのうちに社内で確認しておきたいポイントを整理します。
改正の概要
2026年3月3日、労働時間の短縮を定める憲法改正が官報(Diario Oficial de la Federación)で公布されました。続いて5月1日、具体的な内容を定める連邦労働法の改正が公布され、同日施行されています。
週の法定労働時間の上限(第59条)は、毎年1月1日に段階的に引き下げられ、2030年に40時間となります。時間外労働の週の上限も、あわせて段階的に変わります。
| 年 | 法定労働時間(週) | 時間外労働の上限(週) |
|---|---|---|
| 2026年 | 48時間 | 9時間 |
| 2027年 | 46時間 | 9時間 |
| 2028年 | 44時間 | 10時間 |
| 2029年 | 42時間 | 11時間 |
| 2030年 | 40時間 | 12時間 |
2026年5月1日から12月31日までは、労使が業務の進め方を新しい制度に合わせるための調整期間とされています。また、労働時間の短縮を理由に、賃金や手当を減らすことはできません(経過規定第7条)。
1日の労働時間・時間外労働・休日
- 1日の労働時間は、昼間8時間・夜間7時間・混合7.5時間(第61条)。週の労働時間は、労使の合意で各日に配分できます(第58条)
- 時間外労働は通常賃金の2倍で支払い、1日4時間まで・週4日までに分けて行えます(第66条)
- 上限を超える時間外労働は通常賃金の3倍。週4時間までで、通常の労働時間と合わせて1日12時間を超えることはできません(第68条)
- 6日働くごとに、少なくとも1日の有給の休日を与えます(第69条)
勤怠の電子記録が義務になります
従業員ごとに始業・終業の時刻を電子的に記録し、当局から求められたときに提出することが、雇用主の義務として新たに定められました(第132条第34号)。記録の範囲や例外は、労働社会保障省(STPS)が定める一般規則で示され、この規則は2027年1月1日から適用されます。義務に違反した場合の罰金は、UMA(評価・更新単位)の250倍から5,000倍です(第994条)。
STPSの一般規則は、本記事の作成時点(2026年10月)では公表を確認できていません。公表され次第、その内容を確認したうえで記録の仕組みを決めることをおすすめします。
いまのうちに確認したい8つのポイント
所定労働時間
現在の週の所定労働時間が46時間を超えていないか。週6日・1日8時間(週48時間)の体制は、見直しが必要になります。
シフト・勤務表
交替勤務を含めて、2027年からの勤務表の案があるか。2028年以降の段階的な短縮も見込んで組めているか。
時間外労働の実績
直近の時間外労働が、週9時間・1日4時間・週4日の範囲に収まっているか。収まらない部署はどこか。
生産・業務への影響
労働時間が減るぶんの生産量・人員配置・外注の見通しを立てているか。
賃金の扱い
時間の短縮によって賃金・手当が下がらない設計になっているか。時間給・日給の計算方法も確認する。
勤怠の記録
始業・終業を電子的に記録できる仕組み(打刻システムなど)を、2027年1月までに整えられるか。
社内規程・労働協約
就業規則(Reglamento Interior de Trabajo)や労働協約の、労働時間・休日に関する条項を改める必要がないか。
従業員・労働組合への説明
変更の内容と時期を、いつ・誰に・どのように説明するか。協議が必要な事項を整理できているか。
法令対応であり、経営判断でもある
労働時間の短縮は、法令に合わせるだけの作業ではありません。生産体制、人件費、労使関係に同時に影響する経営判断です。どの勤務体系を選ぶか、時間外労働をどこまで使うか、労働組合とどの順序で協議するか。選び方によって、コストと現場への影響は大きく変わります。
勤務体系の見直し、就業規則の改定、労働組合との協議の準備は、人事・労務・組織支援でお手伝いしています。
人事・労務・組織支援を見る出典
本記事は、2026年10月時点の公開情報にもとづく一般的な情報です。個別の状況への当てはめについては、専門家にご相談ください。